用語解説


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図1 P1∼P10を一つのプログラムで   ティーチングした時の動き図2 プログラムを三つに分割した時の   動き一般の溶接ロボットは教示点をロボットに記憶させ、教示点間を直線または円弧で結ぶPTP(ポイント・ツー・ポイント)方式です。ティーチングの場合はプログラム№を指定してから溶接線への接近・溶接・退避・ポジショナによるワーク姿勢変更等の教示点を記憶させます。この各々の教示点をステップと呼びます。教示点の記憶の後、その点で処理する溶接条件やアークON/OFF等を設定しますが、これは命令と呼ばれ、ステップの中に含まれる情報です。ただし、設定した命令はメモリの中に書込まれますので、命令の数が多くなれば、1ステップに必要なメモリ数が増加します。カタログの記憶容量の項目に○○ワード(○○∼○○ステップ相当)と幅があるのは設定される命令の数により記憶できるステップ数が変化するためです。こうして作成した連続したステップの集まりがプログラムです。プログラムはテストプレイバック、オートプレイバックが行える最小単位です。オペレーターの好みにより一つのワークを大きな一つのプログラムで教示することも可能ですが、こうすると次のような不便なことが起こります。1)ただ一つの点を修正(変更・追加・削除)するにもテストプレイバックでその点を見つけるのに時間と手間がかかる。2)設計変更や少しずつ形の違うワークも改めてティーチングしなければならない。3)溶接条件自動設定機能を用いれば、多層溶接も初層のティーチングだけで溶接できるが、図1のように各パスごとに溶接線への接近・溶接・退避等を含めた、そのプログラムの最初から最後までを繰り返すので、無駄な動作が多く、場合によってはアーク発生率を著しく低下させる。などです。これらの不便を解消するために考えられたのがプログラム編集機能であり、一つのワークをいくつかのプログラムに分けてティーチングし、後でこれらのプログラムを順番に並べてあたかも一つのプログラムのように連続してオートプレイバックする機能です。このプログラムの集まりをブロックと呼びます。この機能をうまく利用し、一つのワークの溶接をいくつかのプログラムに分解し、後でブロックに編集してオートプレイバックすることにより上記の不便はすべて解決されます。1)教示点の修正もその点を含むプログラムだけのテストプレイバックでよい。2)設計変更や少しだけ形の違うワークもプログラムの組みかえだけですぐ対応できる。3)図2のようにP1∼Q1,Q1∼Q6,Q6∼R2をそれぞれ別々のプログラムでティーチングし、ブロックに編集してオートプレイバックすると多層溶接部だけをパス回数分繰返し、無駄な動きがまったくなく、アーク発生率を大幅に向上させることができる。というぐあいに便利になります。また、溶接順序により溶接熱歪み等が違う場合がありますが、これにも溶接順序を自由に組みかえることのできるプログラム編集機能は大変有効です。このようにプログラム編集機能を有効に活用することで溶接ラインのフレキシビリティー(融通性)を高め、効率を著しく向上できます。これらは、オペレーターの腕の見せどころともいえるもので、ロボットを使いこなす上で最も興味のあるところでもあります。(1985年6月号)溶接ロボットのプログラム編集機能158158


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