用語解説


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図1先端=×=ー歯車用高精度減速機減速比ー量=ガタロボットアムロボットモタバックラッシ111000.011100//1図2先端=ー量=ー用高精度減速機減速比歯車ガタロボットアムバックラッシモタロボット111/100バックラッシとは、一対の歯車を噛み合わせたときの歯と歯の間の遊びのことです。一対の歯車がスムーズに無理なく回転するには、バックラッシが必要です。もしバックラッシがないと、歯車を加工する時の寸法のバラツキなどが原因で噛合う歯の組合せによっては噛合いがきつくなる状態が生じ、歯や歯車を支持している軸受けが壊れたり寿命が著しく短くなるといった問題が起きてしまいます。また逆にバックラッシが大きいと歯車の噛合いによる騒音が大きくなったり、ガタが大きくなるわけですから、伝達精度が悪くなります。溶接ロボットはウィービングといった、モータ軸が頻繁に正転逆転を繰返す機械です。バックラッシを小さくすることがウィービング精度を上げる上で非常に重要になります。では、溶接ロボットでバックラッシの影響を小さくする方法について紹介します。モータからロボットアームまでの動力伝達の系列において、途中に平歯車やかさ歯車を用いて軸をシフトしたり直角に曲げたりすることがあります。図1は歯車をモータと減速機との間に配置、図2は歯車を減速機とアームの間に配置したものです。図1の配置では、歯車のバックラッシ量を1とすると、減速機を介することでアームでのガタ量は1/100となります。これがもし図2のような配置にすると、歯車のバックラッシ量は、そのままアームでのガタ量になってしまいます。このように、歯車を使うかぎりバックラッシはつきものですが配置を工夫することで、バックラッシによる位置精度の悪化を極力小さくすることができます。また最近では、コンピュータの性能が飛躍的に向上したのに伴い、機械的な工夫だけではなく、モータの制御を工夫することでバックラッシの影響をなくす方法がとられています。これはモータが逆転するときのバックラッシ量をあらかじめ制御的にモータの動く角度として足し込んでおけば見かけ上バックラッシがなくなるようにモータが動くというものです。この方法を用いれば、上述のような図1や図2の歯車だけでなく、減速機の持つバックラッシの影響をも取り去ることができます。歯車のバックラッシを小さくしても機械が壊れなくするためには歯車の加工精度を上げれば良いのですが、限界があります。それよりも「バックラッシはあって当然」と受けとめて、その影響を最小限にする工夫を溶接ロボットでは行っています。歯車にとって大事なものだけどあったらあったで厄介なもの、それがバックラッシなのです。(1995年10月号)バックラッシ118118


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