用語解説


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1.まえがきこの試験方法は材料や製品の表面に開口している欠陥を検出するもので、JISやASTM規格に浸透液や現像剤の種類によって種々の試験方法が決められている。ここでは赤色浸透液を使用して行う方法(通常カラーチェックと呼ばれている)について説明をする。2.試験の原理図1に基本処理および原理を示す。3.試験の手順および注意事項①前処理→②浸透処理→③除去(または洗浄)処理→④現像処理→⑤観察→⑥再試験→⑦後処理の手順で行う。以下順を追って説明する。①前処理試験面に付着している汚物(ゴミ、錆、油脂、ペンキなど)をブラシで落としたり、シンナーでふいたり、酸洗いしたりして除去する。試験面の表面粗さをグラインダーやペーパーで整える。この時欠陥がカエリや削り粉で詰らないよう注意すること。②浸透処理試験面を浸透液につける、または刷毛、スプレーで塗布する。浸透液の種類は仕様に合ったものを使用する(⃝原用ではS,CL,Fの規制を受けることがある)。浸透時間は5∼20分、温度は15∼40℃が適当である。③除去(または洗浄)処理乾いたきれいな布、ペーパータオルで余剰の浸透液をぬぐいとる(汚れていると汚れが試験面につく)。そして布、ペーパータオルに少量のシンナーを含ませて試験面を拭く。布、ペーパータオルが少しピンク色になるくらいで完了とする。シンナーを多く含ませると必要な浸透液まで溶出させるので、特に注意する。糸屑や紙繊維がつくと欠陥と間違うおそれもあり、試験面に異物がついていれば完全にとることが必要である。④現像処理現像は試験面を白色微粉末で覆い欠陥内の浸透液を表面にしみ出させて、欠陥を出現させることである。現像液は白色微粉末が沈澱しやすいので、よく攪拌して使用する。そして試験面に均一に塗布する。塗布膜の厚さは薄目にする(薄目は追加塗布できるが、厚すぎるとやり直しとなる)。乾燥は30∼60秒とする。現像液の種類は仕様に合ったものを使用すること(浸透液と同様⃝原用では成分規制を受けることがある)。⑤観察出現した欠陥指示模様を確かめ、形状、位置、種類、大きさ(長さ)、数量などを判別、計量して記録する。必要時には写真撮影する。判別基準は仕様、規格に示される。肉眼で判断できにくい時は拡大鏡を使用する。注意点としてはゴミやキズを欠陥と見誤らないようにすることである。⑥再試験試験の操作手順を間違えた時各々の処理が不十分であった時観察判断が困難な時その他必要な時には再試験を行う。再試験は最初から決まった順序で行うこと(途中からやったり、順序をとばしたりしてはいけない)。⑦後処理試験完了後、現像粉末を除去する。現像粉末は吸湿性があり、錆が発生しやすくなり、磨耗を早めたり、以後の試験の邪魔をしたりするので、完全に除去すること。4.その他本試験はシンナーや飛散性赤色粉液などを使用するので、火気厳禁は勿論のこと、汚染防止、換気などに注意することが必要である。また現場で簡単に手軽にでき、信頼性も高いので広く行われている。(参考)関連規格JISZ2343(1992)ASTME165―80(REAPPROVED1983)など(1986年7月号)浸透探傷試験7474


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