用語解説


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表相脆化()1シグマによるJ処理加熱前℃℃℃焼入焼鈍(%)(%)(%)%冷間加工(%)(%)(%)6503,0008003,0009003,0001074611272032353910910285,,,HRHRHR表相形成温度2シグマをするAISICRNIMOCBCRタイプ概略成分(%)他――――――低炭素――――――――急速形成温度(℃)形成最高温度(℃)にするの30418859470534718105947054462556570528286217053161812275884430925127889003102520815980表電解抽出相化学組成3したシグマの試料研究者鋼組成相組成残()鋼組成相組成――残()CRNIMOMNSICFEFRANKSBINDER&BISHOPMORLEY&KIRKBYのシグマののシグマの18.2223.3813.645.033.6712.541.791.440.592.100.050.5744.40,194124.7045.9421.009.390.750.651.502.670.110.3739.481952クロム含有量の高いフェライト系およびオーステナイト系のステンレス鋼を高温度で長時間加熱すると、延性・じん性が著しく低下することがある。こうした高温ぜい性はシグマ(Σ)相の析出に起因することが多い。表1はSUS―310鋼(25%CR―20%NI)のシグマ相析出によるぜい化の実例を示したものてある。シグマ相は鉄とクロムの金属間化合物で硬くて、もろく、非磁性である。したがってシグマ相の析出量の多少によってその材料の性質も変ってくる。一般にシグマ相が析出すると常温での伸び、絞り、衝撃値、耐食性などが劣化する。図1は鉄・クロム系合金のシグマ相形成範囲を示し、図2は815℃における鉄・クロム・ニッケル系合金の三元組織図を示したものである。鉄・クロム系ではクロム量25∼70%、鉄・クロム・ニッケル系ではクロム量20∼65%の範囲でシグマ相が析出することが分る。これらの組織図は純度の高い合金のものであるが、市販の合金ではさらに低クロム側でもシグマ相が析出することが知られている。これは硅素、モリブデン、チタン、ニオブなどの不純物の影響とされている。各鋼種におけるシグマ相の析出温度を表2に、シグマ相の化学組成の一例を表3に示す。さらにD309系溶接金属におけるシグマ相の光学顕微鏡写真を写真1に、薄膜法による電子顕微鏡写真を写真2に示す。シグマ相の析出速度は一般には緩慢であるといわれているが、鋼種によってはかなり析出しやすいものがある。添加元素のうち硅素、モリブデン、チタン、ニオブなどはシグマ相の析出を促進する。また冷間加工も表1に示すとおり、シグマ相の核生成と成長を促進する。ミクロ偏析や他の偏析物の存在はシグマ相の生成をうながし、特にオーステナイト中にデルタフェライトが多量に存在する場合は加速される。また炭化物はしばしばシグマ相析出の遷移段階となる。写真2でこの模様をうかがうことができる。SUS―312鋼(29%CR―9%NI)などフェライトを多量に含むオーステナイト鋼では加熱温度によっては数分でシグマ相が析出し、ぜい化することがある。一度析出したシグマ相もフェライト系鋼では930∼980℃、オーステナイト系鋼では1050∼1100℃で熱処理すれば、シグマ相は素地中に固溶して消失し、延性・靱性も回復する。(1979年5月号)シグマ相写真1Σ相析出部の組織10N―KOH電解エッチ(×1,250)写真2Σ相析出部の組織薄膜法電子顕微鏡写真(×10,000)65


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