溶接110番

神戸製鋼所溶接事業部門発行の技術誌「技術がいど」。この中の「溶接110番」コーナーをまとめた電子カタログです。


>> P.104

0501001502002.0Φ2.6Φ3.2Φ4.0Φ5.0Φ電流(A)NEWNC棒従来棒上限従来棒NEWNC棒2.6MM(85A)3.2MM(115A)4.0MM(145A)050100150200250300350ヒューム発生量(MG/MIN)棒径(電流)藤沢0466―20―3000一般にステンレス鋼用被覆アーク溶接棒は、炭素鋼用被覆アーク溶接棒に比べて棒焼けしやすい性質があり、最後まで使い切るのはむずかしく、溶接電流が高い場合には、棒長の約半分程度で捨ててしまうこともあります。これは、ステンレス鋼と炭素鋼の電気抵抗の違いが関係しています。ステンレス鋼の電気抵抗値は、炭素鋼に比べて約5倍大きく、溶接電流が同じ場合、発熱量が電気抵抗に比例するため、ステンレス棒はきわめて棒焼けが起こりやすくなります。ステンレス用の溶接棒の条件範囲が、炭素鋼溶接棒に比べて低く設定してあるのも電気抵抗が高いためです。棒焼けが起こると、溶接棒が赤くなり、フラックスが脱落し、作業性が悪くなり、溶接棒が曲がってしまうなどの現象が起こります。この『棒焼け性』を改良した溶接棒が、NEWNCシリーズです。NEWNCシリーズの特徴は、従来棒より耐棒焼け性が優れており、より高電流で使えます。溶接電流範囲の比較を図1に示します。また、溶接後の残棒外観を写真1で示します。この写真は3.2ΦのNC―38を140Aで溶接した残棒の従来棒とNEWNCの比較です。従来棒150MMに対し、NEWNCは85MMとより最後まで使用できるのがわかります。また、NEWNCシリーズは従来棒より焼き付きが減り、スラグはく離が簡単になり、ヒューム発生量も低減しました。さらに、安定したアークで細かい波目の美しいビードが得られます。ヒューム発生量の比較を図2に、製造メニューを表1に示します。NEWNCシリーズは、耐棒焼け性のみならず、低ヒュームの実現や美しいビード外観など多くの特徴を有した被覆アーク溶接棒です。ぜひ一度お試しください。なお、NEWNCシリーズは被覆フラックスの色が従来棒とは異なる白い外観となっております。ご注意ください。(㈱神戸製鋼所溶接カンパニー営業部カスタマーサポートセンター)杉元秀樹溶接110番大阪06―6206―6400表1製造寸法銘柄径(MMΦ)NC―382.0∼5.0NC―38LNC―39NC―39LNC―36NC―36L耐棒焼け性に優れたステンレス鋼用被覆アーク溶接棒『NEWNCシリーズ』についてSUS304Lの溶接をNC―38Lを使用して溶接施工しています。最近、耐棒焼け性に優れた被覆アーク溶接棒があると聞きました。どんな溶接棒なのか特徴を教えてください。(大阪府C製缶)図1NEWNCの電流範囲写真1溶接後の残棒外観(径3.2MM電流140A)上:NEWNC下:従来棒図2ヒューム発生量7


<< | < | > | >>