溶接110番

神戸製鋼所溶接事業部門発行の技術誌「技術がいど」。この中の「溶接110番」コーナーをまとめた電子カタログです。


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藤沢0466―20―3000大阪06―6206―6400外観検査は、非破壊検査と同等あるいはそれ以上に重要な検査です。特別な機器を必要とせず、いつでもどこでも適用でき、さらにすぐに検査結果が得られる有効な手段です。しかし、溶接部の外観検査はビード外観や付着物など数値化の困難なものも多いため、なるべくばらつきの少ない安定した情報が得られるように、各検査項目に適した方法を定める必要があります。それでは、各検査項目ごとに説明します。1.寸法上の欠陥と測定方法目違い目違いのチェックは、組立時に行う必要があります。測定方法の一例を図1に示します。余盛高さ図2に示す溶接ゲージまたはダイヤルゲージあるいは同図に示す限界ゲージを用い測定します。なお、目違いが生じている場合は凸側よりチェックします。アンダカット図2に示すダイヤルゲージを用いて測定します。ビード表面の凸凹図2に示すデプスゲージを用いて測定します。角変形図3に示す基準型(ストレッチ)とテーパゲージを用いて測定します。2.有無の確認が必要な欠陥有無の確認の必要な欠陥には、下記のようなものがあります。①割れ②オーバラップ③ピット④スラグ巻込み⑤スパッタの付着⑥クレータの凹みなど。これらの欠陥については、他の非破壊試験方法の適用に関係なく、十分ていねいに目視による外観検査を行う必要があります。3.外観検査の判定基準溶接部の外観検査の判定基準は、構造物の種類、使用目的、使用条件および環境などによって異なりますが、通常は資格および能力のある溶接作業者が正規の作業を行えば達成できるものです。品質要求がとくに高いときは、溶接部の仕上げについてあらかじめ明確に決めておく必要があります。完全に平滑で無欠陥の外観は、溶接の性格からむずかしいので、通常の使用性能に基づき、かつ、品質管理を考慮に入れた外観検査の判定基準が必要です。建築鉄骨の外観検査における検査項目と判定基準の一例を表1に示します。溶接構造物に加わる外力が繰り返しで疲労亀裂の恐れがあるものとか、衝撃過重が加わる場合、また腐食雰囲気で応力腐食割れの恐れがある場合は、A,B,CおよびD区分のうち、Aに近い区分とし、静過重で脆性破壊の心配のないものはDに近い区分を採用します。建築鉄骨の一例を説明しましたが、日本溶接規格WES―2031に「溶接継手の外観検査方法指針」が定められており、参考として「各種溶接構造物における溶接部外観に関する基準の例」が示されていますので、参考にしてください。(㈱神戸製鋼所溶接カンパニー営業部技術サービス室)金子保表1外観検査における検査項目と判定基準例検査項目分類記事ABCD目違いT/20以下T/16以下T/6以下T/4以下組立時、試験をする。余盛高さ仕上げ1+0.05B以下1+0.15B以下1+0.25B以下B:溶接金属幅アンダカット不可0.3㎜以下0.5㎜以下0.8㎜以下オーバラップ――――――――あってはならない。ショートビード100㎜以上80㎜以上50㎜以上規定せず軟鋼には適用しない。1パスビードに適用ビードの表面の凹凸仕上げ1㎜以下2㎜以下3㎜以下ビード長25㎜範囲表面ピット不可不可3個以下/1M可1㎜以下のピットは3個で1個と数える。角変形5㎜以下10㎜以下20㎜以下30㎜以下ビードをはさんで1000㎜での変形量スパッタアークストライク――――――――あってはならない。溶接溶接部の外観検査111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000番番番番番番番番番番番番番番番番番番番番番番番番番番番番番番番番番番番番番番番番番番番番番番番番溶接の外観検査について教えてください。(茨城県N建設)図1限界ゲージおよび限界ゲージによる目違いのチェック図3基準型とテーパゲージによる角変形のチェック図2各種溶接外観測定具11


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