溶接110番

神戸製鋼所溶接事業部門発行の技術誌「技術がいど」。この中の「溶接110番」コーナーをまとめた電子カタログです。


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アーク・ガウジングは、アーク熱を利用して金属を溶かし、エアーによって溶けた金属を飛ばしながら除去し、はつりや切断を行います。いっぽう、一般の被覆アーク溶接棒と同様な設備でのガウジングが可能なガウジング棒SG―0は、アーク熱で金属を溶かすとともにアークの吹付けの力を利用して溶融金属を飛ばします。以下にSG―0の特徴、適正電流および作業の要領について説明します。1.特徴一般に使用されている交流直流の溶接機を使って簡単にガウジングができます。カーボン、アーク・エアーガウジング用の特殊ホルダー、コンプレッサーなどの設備が不要です。ガウジング後のスケールは容易に除去でき、またガウジング部が硬化するような影響はありません。ガウジングばかりでなく穿孔、切断にも使用できます。2.棒径と適正電流SG―0の各棒径における適正ガウジング電流の例を表1に示します。棒径は必要とするガウジングの深さと幅によって選びます。3.ガウジング要領ガウジングの要領は図1のように鋼板とSG―0との角度を10度程度に保ち、SG―0の先端をガウジング底部でアークを発生させ小さく前後運動しながら前進します。アークの吹付け力で溶融酸化された鋼が溝の両側に吹き上げられ、溝が掘れます。溝堀の深さはガウジング速度が遅くなるほど深くなっていきますが、あまり遅いとガウジングがやりにくくなるので適正な速度で行う必要があります。図2にガウジング深さと速度の関係を示します。ガウジング後、溶接を行う際はノロ(酸化鉄・スケール)などの異物をグラインダ等で完全に除去してください。SG―0の用途として、軟鋼溶接部の裏はつり、スラグの巻込みなどの欠陥の除去、鋳鉄補修溶接の開先、ステンレス鋼の削溝、その他の鋼板の切断、穿孔などに使用されます。一度お試しください。(㈱神戸製鋼所溶接カンパニー営業部技術サービス室)及川政博藤沢0466―20―3000大阪06―6206―6400表1SG―0の各棒径における条件およびガウジング例棒径(㎜)電流(AMP)ガウジング速度(㎜/MIN)幅(㎜)深さ(㎜)1本のガウジング長さ(㎜)3.23.244551801802402403303306705007604508104807.58.08.510.010.512.02.03.53.05.04.06.0430310580350710370溶接アーク・ガウジング棒SG―0について110番現場溶接で開先加工、裏はつりなどにカーボンアーク・ガウジングが広く使われていますが、場所によってエアーの供給のできない所もあります。ガウジング棒SG―0はエアーを使わないでできるとお聞きしました。使用上のポイントについて教えてください。(香川県B製作工事)13


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